HIKINO MAHO--blog




 
<< August 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 2017年の抱負 | main | もう一回 >>

新政権

私は日本人で(アメリカ人でなく)、自由にアメリカに出入りしたい人間なので、
トランプ新政権において反グローバリズム政策がとられる(であろう)ことは、痛手である。同じような理由で、多くの日本人にとって、トランプは支持できないことが多い。

でも、だからと言って、トランプが「悪い」というのはちょっと違う。

それはあくまで、自分のスタンス(立場)とメリットの上に成り立っていることを忘れてはいけない。
日本の多くの人やメディアが、グローバリズムを唱えながらも、自分と違う立ち位置、価値観の人間の考え方を多面的・根本的に理解しようとしないこと、伝えないこと、そもそも存在すら知らないことは、矛盾の中にあるし、とても浅はかだと思う。

貧乏でバカな白人が支持するトランプごときに、クリントンは負けるわけないじゃんと当たり前に言い、自分たちがマジョリティだと信じ込んで、それが正義だと思っていた(今も思ってる)。

それはグローバリズムの歩む道として正しいだろうか?

トランプの唱える差別主義的な考え方と、根本では繋がるんじゃなかろうか?


アメリカは大きな国で、州ごとの政治力が強い。
日本人のよく行く海岸沿いの都市部はアメリカのただの一部である。
内陸に住む多くのアメリカ人は、自分の住んでる地域から一生出ないことも珍しくなく、アメリカが世界の覇権国であり続けると未だに疑いはないし、英語以外の言葉を喋る必要も欲求もない。日本なんてどこにあるのかすら知らない。キリストを信じ、堅実に生きる。

そして彼らは、自分たちが社会で、そのスタンス(立場)を理解されないままバカにされ、虐げられていることを知っている。


彼らの信じるこの世界の正義と、私たち日本人の信じる世界の正義が、一致することなんてない。

もっと言えば、いくらグローバル化が進みネット社会が深まっても、この世界には無限に存在する価値観は、それぞれが根本的にくい違っていて、共感どころか認知しあうことさえ困難である。
そして自分の価値観は、別にこの世界においてマジョリティでも正義でもなんでもないのだ。バカにされて虐げられることは、誰にでも起こりうる。


最初に言ったように、私は日本人だし、自由にアメリカと日本を行き来をしたい人間として、アーティストとして、トランプが言うことには全く賛同できない。過激な発言で世間の注目を集める方法も下品だと思う。

ただこの考えは、日本のマジョリティな考え方としても、
それはアメリカではマジョリティでなかったと、
超大国アメリカで、民主主義に則った選挙で決まったのだ。

自分たちの正義を信じ、その結果自分以外の人たちの立場を真摯にイメージするという行為を疎かにしたせいで、その人たちを馬鹿にしてるうちに足元をすくわれ、結果私たちはトランプを勝たせたということを理解するべきだ。

トランプの言うことやその影響は恐ろしいことではあるけれど、その恐ろしさを演出するだけの、最近のメディアの仕事は仕事じゃない。単純なショータイム的な演出にあるニュースが多すぎる。これじゃトランプのやり方に乗っかってるだけでむしろ協力してるようなもんだ。


トランプは就任演説で、

We will seek friendship and goodwill with the nations of the world ; but we do so with the understanding that it is the right of all nations to put their own interests first.

We do not seek to impose our way of life on anyone, but rather to let it shine as an example for everyone to follow.

我々は世界の国々との友好と親善を求める。しかしこれは、すべての国家は自国の利益を優先させる権利を持つという理解があってのことである。

我々は我々の生き方を誰にも無理強いするつもりはない。それよりもむしろ、皆の習うべき手本となるべく、我々の生き方の輝かしさを示そう。


と言った。

彼の言うことの本質だと思う。


なぜトランプが勝つのかと言うことを、支持者側の立場を多面的に知る必要があるし(「バカな」ブルーカラーの白人の支持だけで勝ったとは思えない)、
私たちの行動がトランプの政治とどう繋がってきたのか、自分たちの日常において何を考えるべきかを本質的に語るべきだと思う。

民主主義とは何か?ってことは、そんなに単純じゃないって、誠実に理解し伝えようとする人たちはどこにいるんだ。


多様化し流動的なこの社会は、
どちら側が正しく、どちら側が悪いか、
どちら側がマジョリティで、どちら側がマイノリティか、
ということが常に曖昧であって、
一つの立場に固執する陰謀論者は、そのうち滅びると私は信じたい。
日々の徒然。 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

コメントする









この記事のトラックバックURL
http://blog.hikino-maho.com/trackback/1426678
この記事に対するトラックバック